鶏や動物が病気にかからない方法

〜高い抗酸化力が免疫力を一層高くする〜
(世界の研究者が認めた、天然有機酸フルボのウイルス抑制の力)

鳥インフルエンザが話題になっていますが、鶏にしろ豚や牛など家畜といわれる動物には、人間と同じように様々な病気があります。

ただ一般紙やテレビなどで報道もせず、また人々の間で話題にならないのは、直接人間の生活を脅かす病気が少ないからです。

そのなかで鳥インフルエンザが話題になるのは、そのウイルスが人間にも感染し死をもたらすからで、報道機関も神経質にパンデミックス(世界的流行)の可能性ありなどとオーバーに騒ぎます。

もっとも1919年流行し2300万人が死亡したスペイン風邪が、鳥インフルエンザの変異株ウイルスではなかったかと推察されますので、その轍を踏まないためにも、万全の注意と対策が必要なのでしょう。

その対策の優先順位は、まず第一原因である鶏へのウイルス発生と、拡大感染をさせない対策が必要なのではないでしょうか。

それにはどうしたらよいか、養鶏産業人の間でもこれは深刻な問題として、たえず討議が交わされています。

実際、わが国でもここ10数年の間に、数度にわたり鳥インフルエンザの発生で、多大な被害を出しています。

ご承知のようにこの病気は、「法定伝染病」で発生の農場は速やかに行政機関に報告、感染拡大を防ぐため隔離し、状況によっては発生鶏はもとより、その可能性がある未発生の健康な鶏まで、全群殺処分し、ウイルスを絶滅する対策が採られます。

手塩にかけて育てた鶏を、自らの手で殺さねばならぬ養鶏業者の心情をお考えください、経済的打撃だけでなく、精神的打撃も想像に余りあるものです。

鳥類の鶏だけでなく、哺乳類の牛、豚などの法定伝染病の「口蹄疫」の発生でも同じ条件で殺処分されます。

4年前に発生した宮崎県では、その被害からまだ立ち直れない畜産農家が大勢います。

可哀想なことですが、法律の下に被害拡大を防ぐ緊急の処置としては、やむを得ないのかもしれません。

こんな被害を出さないためにも、病気に罹らない家畜の体質と環境状況を作ることを私は勧めています。

もとより私に限らず、畜産に関与している全ての人の常識です。

農場の衛生管理を充実し、健康な鶏と家畜を育てることが、病気を防ぐ第一手段で、その直接的対策としてワクチン接種による免疫抗体産生と、機能性ある飼料などによる自然免疫の付与があります。

ただしご承知のよう、鳥インフルエンザも口蹄疫のワクチンも、日本では許可されていません。

そこで免疫力を高め、病気に強い家畜を作る方策を考えましょう。
前回私は、自然治癒力、自然免疫系の切り札として、腸管免疫のことをお話しました。

その中で家畜や鶏の体に自然免疫抗体価を高く付与するには、腸管の働きを活性化させるのが大切で、それには与える飼料の中身に腸管を活性化させる物質の添加が必要と書きました。

その代表がプロバイオティック(生菌剤)とプレバイオティック(善玉菌活性剤)です。

プロバイオティックは乳酸菌や枯草菌(納豆菌)、ビフィズス菌など、直接に腸の中で善玉菌的働きをしたり、さらに私どもの生菌剤のよう、積極的に消化酵素を出したり、悪玉菌を殺す酵素を産生するなど、優位に働く生菌剤が望ましいです。

一方、プレバイオティックは腸内既存善玉菌の栄養となり、活性を高める機能性のある物質です。

糖類ではオリゴ糖、タンパク質ではペプチドと酵素、ビタミン剤とミネラル類、さらに私どもが推奨している天然有機酸のフミン物質、フルボ酸などがあります。

フミン、フルボなど聞きなれない名前ですが、隠れた健康増進と、免疫促進の物質で、世界の研究者の論文などを検証しますと、さらに積極的な研究成果として、ウイルスそのものに対する抑制効果が高い検証があります。

この天然資源の特徴は優れた電解質物質、すなわち電位を持ったイオン物質で、あらゆる生命体である動物、植物、微生物などにまで優位に働いて活性化する機能が高いです。

その逆に有害微生物やウイルスなどを抑制する特質を持っています。

ことに腸管の中では、各種栄養素の分解吸収の促進と、酵素や善玉菌の働きを活発にし、難吸収性のミネラルをキレーション(挟み込む)して体内に取り込む働きは抜群です。

とくにフルボ酸は低分子物質で細胞浸透性がよく、体内の各細胞に行き渡り、血管を拡張し血液循環の正常化、臓器の活性化、体内の酸素活用の活性などいろいろな機能がありますが、ことに目立つ働きは、高い抗酸化力物質であるという研究者の意見です。

その研究の中で面白いのは、病原性ウイルスタンパク質にフルボ酸が吸着し包み込み、ウイルスが細胞の中で増殖することと、複製を作ることを防ぐ働きがあると思われると発表していることです。

さらに、HIV(エイズ)、SARS(サーズ)のウイルスに対し、研究所インビトロのテストでは抑制効果が確認され、また高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)発生の鶏へのフルボ酸液の注射により、発病を抑制できたレポートもあります。

また豚の口蹄疫対策に、獣医学的治療法として、この天然有機酸が使用されたこともあるようです。

また実際の話として、韓国からの報告では、2011年発生の口蹄疫の治療に、フルボ酸撒布消毒と飼料添加による対策を施し、効果があった報告もあります。

そのような論文や報告から、このフルボ酸が鳥インフルエンザウイルスの感染した鶏の体内で、ウイルスの増殖を抑制する働きが可能なのではと期待したくなります。

これは直接的に効果をもたらす働きですが、その作用は顕著でなくても、健康体を作り自然免疫抗体の増強による発病抑制の効果は期待できます。

この機能は、ウイルスだけでなく伝染性の細菌感症に対しても、強い自然治癒力となって働くことは言を待ちません。

さらに病気を防ぐには、高い抗酸化力が必要です。

ですから免疫力と抗酸化力とは、はっきりとした相関関係があります。

酸化ストレス(フリーラジカル)は、健康な細胞に病的な変化をもたらせる引き金で、その引き金で出来た活性酸素を早く消去する力があるほど、人間も動物も様々な病気発生を防ぐ能力が高いといえます。

それゆえ抗酸化力が高い物質は、間接的に免疫力を付与する力が強いといえます。

畜産動物もペットも、飼育環境や食べ物の変化、気候の急激な変化などで、飼育者には気がつかないストレスで、活性酸素を体内で発生させています。

その繰り返しがあれば、元気がなくなり病気にもなり、畜産動物では生産性が低下します。

それを防ぐには抗酸化力のある、機能性食品が必要です。

いま紹介した、天然有機酸のフミン物質、フルボ酸はその力が強く、また使用法も簡単です。

ことにフルボ酸の液体は、飲料水に1000倍から5000倍に薄め、毎日摂取させれば健康体の維持はもとより、生産性も飛躍的に上昇するでしょう。

採卵鶏では産卵率と卵殻強度、ハウユニットと卵黄色の向上があり、ブロイラー、豚肉などでは肉の発色が向上することが、各研究論文で発表されています。

これらの天然有機酸は、すでに日本でも植物の病気対策として葉面撒布でかなり使用されるようになっていますし、もし飼育鶏や豚などへの直接撒布でも、その効果は期待出来ます。

飲水はもとより、飼料の添加でも伝染性の病気の対策の一助となるでしょうし、やらないよりやったほうが安心です。

これらの供給を通じ、恐ろしいウイルス性疾患やバクテリア疾患対策になれば、非常にありがたいことです。

抗酸化力は、前に述べた私どものプロバイオティック、プレバイオティックも高い数値を示します。

ことにペプチドタンパクには計り知れない面白さがあります。

ちなみに、私個人が毎日接種している大豆酵素触媒の健康食品は、この抗酸化力が高く、おかげであまり年をとらない、シミやシワが出来ない効果をいただいています。

そのように、抗酸化力が高いことが、間接的に鳥インフルエンザに強い体質を作ると言い切ってもいいでしょう。

しかし大切なことは、日ごろの衛生管理の充実が涵養で、機能性の物質投与は次善策としなければいけません。

バクテリアやウイルス侵入を容易にさせる衛生管理下で、機能性物質だけで病気を防ぐことは不可能です。

それでも尚、病気の侵入が防げない場合、高い免疫抗体を付与することは、すなわち健康な動物にすることと同じですので、病気予防だけでなく、生産性も高くなることはお約束できるでしょう。